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GMOクラウド第24回定時株主総会に行ってきた

更新日:2017.04.01 作成日:2017.03.24
GMOクラウド第24回定時株主総会に行ってきた /images/2017/03/gmo_cloud.jpg

「GMOクラウド 第24回定時株主総会」に参加してきました。

初めて参加する株主総会だったので、いろいろと面白かったです。

前もって通知されている議題に対して、賛成か反対かを投じる。質問する人の観点もまちまちでした。利益に注目する人もいれば、今後のビジネスモデルの展望を聞く人もいたり、いろんな方がいるんだなと。会社説明会で一番未来を感じたのは、やはりARM社との提携でしょう。金曜日の株市場が終わった後に発表し、翌週の月曜日には反発して株価が急上昇しました。

感じたことをまとめてみます。あくまでも個人的主観、かつ主張を裏付ける資料があるわけではないのでご了承ください。

ホスティングサービスの縮小は避けられない?

売上高を見る限り、GMOクラウドの稼ぎ頭はホスティングサービスです。

しかしながらこの分野は、AWS(Amazon), Azure(Microsoft), GCP(Google)など、さまざまなクラウドベンダーがしのぎを削り、価格競争に突入しています。

その価格競争を制するには莫大な設備投資が必要ですが、GMOクラウドにはさすがにその力はないように感じられます。価格競争に巻き込まれる限り、現状のサーバホスティング事業の縮小は避けられないでしょう。

その中でGMOクラウドの優位点は何でしょうか?

社長も質疑応答の中で答えていましたが、「エンタープライズに関しては構築・運用を含めたサービスを提供することで付加価値を提供している」とのことでした。

上記で紹介したクラウドベンダーは、あくまでもクラウド上でのサービスを提供するだけですので、保守・運用まで面倒をみてもらう必要があるのであれば、別のベンダーに依頼しなければいけません。

GMOクラウドには構築から運用までトータルでサポートするという点において強みがあるとの説明でした。

一方、GMOクラウドの個人向けサービスは、個人的意見ですがイマイチパッとしません。VPS, クラウド、レンタルサーバなどどれを選んだらよいのかわかりにくいし、価格面も機能面も正直他のVPSサービスの方がよくみえてしまいます。それこそ、GMOインターネットが提供するConoha VPSの方がよっぽど魅力的です。

GMOインターネットと、GMOクラウドのホスティングサービスはそれぞれが別々のサービスを立ち上げていて無駄だなぁと。。よって、サーバホスティングの未来はあまり見えないなと感じたところです。

今後の展望 「IoTとクライアント証明書」

では、今後注力してく部分はどこにあるかというと、やはり「IoT」だというストーリーでした。

「クラウド」というバズワードが流行ったときも、「クラウド」、「クラウド」いっているけど、別に昔からある仮想技術でしょ?という批判の声もありましたが、今日ではすっかりなくてはならないものになっていると思います。

よって「IoT」も今は、言葉だけのバズワード感はあるものの、間違いなくトレンドとして今後の10年で伸びていく分野でしょう。

GMOクラウドが「IoT」に対してどのように関わっていくかというと、一つの解がARM社と提携した電子証明書の発行だと考えます。

ARM社の「mbed IoT Device Platformパートナー」締結とは何を意味するのか?

ARM社の「mbed IoT Device Platformパートナー」に | GMOクラウド株式会社

「mbed IoT Device Platformパートナー」契約を締結いたしました。「mbed IoT Device Platformパートナー」とは、ARM社のサービスを基盤に、互いの技術を活用して新たなIoTデバイスの開発やビジネス展開を行うパートナープログラムです。

こうした中GMOグローバルサイン社では、デバイスにインストール(配布)することで、その所有者の身元を確認し、クラウドやサーバへのアクセス認証・制御(アクセスコントロール)ができる電子証明書「クライアント証明書」を提供しています。これにより、アクセス元のデバイスの身元を確認できるため、なりすましデバイスからの通信による誤操作を防ぐことが可能となります。また、GMOグローバルサイン社の電子証明書発行システムは、1秒間に数千枚の発行が可能であるため、セキュアなIoT環境を確保することが可能です。

GMOクラウドの子会社であるグローバルサイン社が画期的な点は、以下2つです。

  • ARM社のチップ1つ1つに対してクライアント証明書を埋め込む
  • 1秒間に数千枚の証明書発行が可能なシステムを持ち、APIによる自動発行が可能

今後ますます「IoT」デバイスが増えてくると問題になってくるのは、セキュリティです。

数多くのIoTのデバイスとサーバがデータをやり取りするわけですが、その中に攻撃者が偽のIoTデバイスを仕込んでいたらどうでしょうか?データを吸い上げる先のサーバは、自分のIoTデバイスと間違えて攻撃者の仕込んだデータ、プログラムを読み込んでしまう恐れがあります。

適切なIoTデバイスかどうか識別するために、クライアント証明書を入れます。(質疑応答でもありましたが、IoTデバイスを保護する代物ではありません)

チップにクライアント証明書を埋め込むことで、改ざんを防止することができます。しかもその埋め込む時の仕組みがすぐれているというものです。

自動車も今はまだ、有線で制御を行っているけれど、今に無線で相互通信する時代になる。そうなったら、何が起こるかというと、お互いが通信する上での認証が大事になってくるとのことです。

株価も反応して、連日上昇を続けていますが、どこまで上がるのが妥当なのか。IoT関連株として、実力は本物なのか。しばらくウォッチしてみます。

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